お客様の声
インタビュー
「業務効率化にPマークを生かす」
株式会社 京成エージェンシー様
左より事務局伊東氏、久保村氏、常務取締役原氏
株式会社 京成エージェンシーは、当社のコンサルティングによりプライバシーマークを2007年8月に取得し、継続してPIMS運用支援(CP-Eパックゴールド)をご利用いただいております。今回は、個人情報保護管理者である常務取締役原さん、個人情報保護推進事務局久保村さん、伊藤さんに、プライバシーマーク取得までと現在の運用状況についてインタビューさせていただきました。
---まずは、御社の業務概要を教えてください。
株式会社 京成エージェンシーは、京成電鉄100%出資のハウスエージェンシーです。当社の業務の柱は、次の二つの業務となっています。
まずは、広告代理店業務。イベントやSP(サービス・プロモーション)、各種媒体を利用した広告を行っています。
もうひとつは、京成電鉄グループ各社の広告媒体の販売、管理業務を行っています。これは、具体的には、電車内や駅、バス車内の媒体の販売などを行う業務です。
個人情報を取り扱うのは、広告代理店業務がメインで、プレゼントキャンペーンやアンケート、社内報の発送業務などです。
---プライバシーマーク取得のきっかけは何でしたか?
平成17年に個人情報保護法が施行され、業界団体でも取り組みが強化されるようになりました。また、クライアントからも個人情報の管理の厳格化や、個人情報保護への取り組み状況の説明などが求められるようになってきました。
その際に、第三者認証であるプライバシーマークを取得することが、社外に当社の個人情報保護への取り組み状況を明確に表明できる手段になると考えました。
また、その頃は、個人情報の漏洩事件が多発しており、会社としてもグループの広告宣伝を一手に引き受ける会社としての責任を果たす必要を感じていましたし、グループ内でもコンプライアンス経営の方針やCSRの観点からも個人情報保護に早急に取り組むべきとのいう流れがありました。
---コンサルタントを依頼しようと思った理由は?
同業他社からのアドバイスにより、片手間でできるような取り組みではないということは理解していました。
自社だけで対応するという選択もあったのでしょうが、会社の事情として、専任で取り組める人材を割くことができなかったということが一番の理由です。
会社の組織を第三者視点で見直したいという気持ちもありました。
---シーピーデザインコンサルティングに決めていただいた決め手はなんでしたか?
親会社からの紹介で、コンペに参加していただくことになりました。コンペには、3社参加していただいていたのですが、「当社の身の丈にあったご提案」をしていただいたことが一番の決め手だったと思います。当社は、従業者50名の会社なのですが、他のコンサル会社の提案内容は、あきらかに規模の大きな会社向けの内容でした。
また、プレゼンテーションの際に、プライバシーマーク取得後のフォロー体制も含めて明確にご提案いただけた点も、ポイントになりました。
---CPIPプログラム(2日間の集中プログラム)はいかがでしたか?
個人情報保護マネジメントシステム(以下、PIMS)を構築するということが、初めての経験でしたから、その時点では、これからどのように進めていくのか、わからないことだらけでした。
社長のキックオフ宣言に始まるこのプログラムでは、2日間で今後の作業内容から、スケジュールまで説明していただき、事務局の作業イメージをつかむことができました。
何より、全員参加のキックオフ時に、従業者に参加意識を持ってもらうことのきっかけができたことが収穫です。その後も、この取り組みへの参加意識を持ってもらうために、定期的に管理職者や従業者を集めてミーティングを実施しています。Pマーク取得は、直接目に見えて売り上げにつながるものではありませんが、会社にとっては重要な取り組みです。また、活動の成功には各部署の協力が欠かせませんから、そのための全社共通認識を持つことに、一番力を入れています。
---プライバシーマーク取得のプロセスはいかがでしたか?
ちょうど、JISQ15001:2006(新JIS)が発表される直前に取り組みを開始しました。シーピーデザインコンサルティングさんは、いち早く情報をつかんでいらっしゃったので、速やかに対応でき、最初から新JISでの対応が可能だったので、効率的だったと思います。実際、半年前に作業を開始していた他社は、新JIS対応に苦慮されたそうですから。
申請は、2006年の11月でした。現地審査は、3月の予定で打診がありましたが、ちょうど期末の時期でしたので、お願いして5月に変更していただきました。その後8月に改善報告書を提出し、プライバシーマーク付与認定を受けることができました。
ちょうど、旧JISと新JISの移行期間でしたから、日々情報が錯綜し、審査の対応に苦労した点もありました。事前に、管理者の対応シミュレーションも行いました。文書改善指摘への対応、現地審査改善指摘事項への対応については、コンサルタントに相当、親身になって対応していただけたと思っています。
---プライバシーマークを取得して1年以上が経ちましたが、会社はどのように変わってきましたか?
実際、プライバシーマークを取得し、「個人情報」に対する意識はずいぶんと変わってきたと感じます。広告代理業として、「個人情報漏えい」というのは、会社の経営危機を招くほどのインパクトを与える可能性があるリスクだと考えていますので、一般従業員までの意識向上が欠かせないのです。
また、「文書化」を行ったことにより、プライバシーマークや個人情報保護とは関係なく、いままでの業務が、「見える化」されたことにより効率を意識することもできるようになりました。また、新人が配属されたときなどにも仕事の仕方を理解するのにも役立っています。
---最後に、これからプライバシーマークを取得する事業者様へのアドバイスをお願いします。
プライバシーマークを取得し、維持していくことは、社員のモチベーションを維持することこそが一番重要だと考えます。そのためには、会社として「なぜプライバシーマークを取得するのか」という方針を明確にすることがまず大切だと思います。
プライバシーマークに取り組むことで、業務フローを明確化することができ、業務効率化の意味でも大変有益です。また、取得しただけがゴールではなく、運用・維持にも努力が必要だと感じています。
当社では、取得時はもちろんのこと、維持・運用に際しても、経験と知識に裏打ちされた信頼できる相談相手(コンサルタント)がいることに、とても心強く感じています。